基幹システム刷新ERP標準機能確認準備(その2)

ERP

前回、2社のERPについて標準機能の確認を行うため、各業務部門で現業務システムの既存機能、ほしい機能をまとめてもらっていますが、ERP導入になぜここまで慎重であり、時間がかかっているのかを話したいと思います。

やはり一つ目に来るのは、現行システムからの切り替えであるため、切り替えによる業務への影響をできるだけ小さくしたいということがあります。そのため現システムの機能とERPの機能がどれだけ違うのかが重要になってくるわけです。しかしそうなると、標準機能確認で現システムの機能とERPの機能が大きく違うことが分かった場合、業務部門が何と言うのか不安です。すなわち現システムのままが良いと言う可能性があります。

もう一つは業務部門に、どうしても現行システムをERPに変えたいという明確な理由がない点です。例えば業務の抜本的な改革が必要だとか、関係会社とのシステムを統合する必要があるとか、経営から経営が必要とする情報をすぐに見たいと要望されているとか等の、ERPにしなければならない理由がないのです。従って業務部門はERPの必要性を強く感じてはいませんので、ERPへの切り替えの大変さと自部門のメリットを天秤にかけ、ERP導入に消極的になっているように思います。

しかし今のシステムのままでは、会計、購買、販売等のシステムがそれぞれ別システムになっていて、それらのシステムにまたがるデータをすぐに取り出すことはできず、また今のシステムが足かせとなって業務の改革を進めることは困難であり、さらに関係会社のシステムを統合することもできません。将来を考えればERPに切り替える必要があるはずですが、どうやって業務部門にわかってもらうかが課題です。

今後どのような方向に向かうのか、この続きをまた話したいと思います。

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